- 能力があってやる気もある者
- 能力があってやる気がない者
- 能力がなくてやる気がある者
- 能力がなくてやる気もない者
Googleで調べてみると、ドイツの軍人「ハンス・フォン・ゼークト」は、戦場において、3の「能力がなくてやる気がある者」をその場で処刑するとのことだ。
ナポレオンも、それに似た名言を残している。
確かに、このタイプは何をやらかすか怖いので、戦場では4の「能力がなくてやる気もない者」より危険で使えない。
私は、数年前まで4の「能力がなくてやる気もない者」が、一番不要であると信じて疑わなかった。
ところで、この中で「一番困るのは、どのタイプ」って質問された時、あなたは、どういう立場の者を想像しましたか?!
勝手に部下のことを頭に浮かべませんでしたか?
経験上、部下なら、どのタイプにあたっても「〇〇とハサミは使いよう」で何とかなる。
しかし、これが「上司」となると話は変わってくる。
自分に人事権はなく、逆に人事権を握られているため、為す術がない。
数年前、立て続けに3と4のいずれも「能力のない上司」の下に付いた時、どうしようもない悲劇にあった。
部下と違って、上司の場合は3でも4でも同じくらい苦痛となる。
その特徴をみてみよう。
能力がなくてやる気がある上司
1 何でも仕事を引き受け、部下にやらせる
2 出来もしない花火(企画)を打ち上げる
3 自分ができないと部下のせいにする
4 周囲にかかる仕事量や負担が計算できない
このタイプの直属の部下になると、通常の数倍、仕事量が増える。
無能でやる気があるがゆえに、仕事を引き受けたり、新たなことにチャレンジするが、それにかかる「部下」のコスト(時間、量、負担率など)が全くわからない。
準備と根回しが必要なことすらわからないまま、上にアピールだけして自分は何もしない(いや何もできない)。
時期尚早では?と、意見するものなら「仕事から逃げている」、「積極性がない」などと的外れな批判をし、それを上にリークする。
迷惑極まりない存在だ。
この手の上司は、過去の自慢話、武勇伝をいつまでも吹聴し、自分が一番出来ると思っている。
こんな上司に付いたときは、今ある仕事に集中し、聞こえない振りをして忙しさをアピールするのか得策だ。
それでも仕事を振ってくるだろう。
その時は、部内全員に声を掛け、チームでやり抜こう。
一人で全てを受け持って、意地で成し遂げたとしても、無能な上司の評価アップと虚しさが残るだけだ。
その時、初めて「無能でやる気がある者が一番困る」と実感した。
先に述べた名言や、TVなどで皆が「正解」として解説していたとおり。
ところがである。
次に、「無能でやる気もない上司」の部下になって、またまた考えが変わった。
これは「無能でやる気がある上司」と同様、何れにしても仕事の負担は倍増する。
しかし、こちらは上司であるがゆえに、さらにたちが悪い。
能力がなくてやる気もない上司
1 仕事をする能力も意思もない
2 上にはイエスマン、仕事は部下に丸投げ
3 部下の手柄は自分のもの。責任は部下に押しつける
4 プライドだけはあり、出来る部下には「嫉妬」する
このタイプの上司で一番やっかいなのは、「嫉妬」である。
無能であるにも関わらず、自分は出来ると勘違いしており、出世欲も強い。
仕事を丸投げしているにも関わらず、自分の実績としてアピールし、直属の部下を褒めたりすることは決してない。
何より部下に対する「嫉妬」から、アラ探しを始める始末だ。
部下の長所や実績を上にあげることはなく、むしろ、ミスや短所をリークする。
こんな上司の下でいたら、怒りと虚しさの感情しか生まれない。
モチベーションも下がり、結果的に「出世」が遠のいてしまう。
これは本当に「たちが悪い」上司だ。
こんな上司の下に付いた時は、忍耐しかない。
「嫉妬」されるから、目立たない程度に自分の仕事をすることだ。
職場(部署)のことを考えて、無能な上司がやるべき仕事まで頑張ってやる必要はない。
いや、してはいけない。
嫉妬されるだけだから。
それに、誰にも感謝されることはないから。
無能な上司とは距離を置け!
無能な上司の部下になった時は、開き直るしかない。
これまで通りの仕事をしよう。
組織のため、皆のためと思い、これまで以上に頑張って、心身を壊さないように!
だから職場で報われない: いい人やめて賢く生きろ