何となく心がモヤモヤして落ち着かないときにお勧めの本です。
ふっと心がかるくなる禅の言葉
永井政之(監修)
先日、瀬戸内寂聴さんが亡くなられました。
波瀾万丈の人生。
それゆえに、人の苦しみや悲しみが痛いほどわかるのでしょう。
順風満帆でなかったからこそ、悩み苦しむ人々に、優しく温かい気持ちで寄り添い、多くの人々を救ったことと思います。
テレビで流れる瀬戸内寂聴さんの映像を見ると、そんな人柄が滲み出ています。
ユーモアもあって、周りを元気にしてくれるのも素敵でした。
悪い奴らをやっつけるのと同じくらい、弱っている人を救うことは大切なことです。
そういう面で、瀬戸内寂聴さんの功績は大きかったと思います。
瀬戸内寂聴さんのご冥福をお祈りいたします。
さて、弱っている人を助けるといっても、自分のことで精一杯というのが現実。
それは、経済的な面ではなく「心の面」で。
まずは、自分自身の心を穏やかにしなければなりません。
成功者の話を聞くのも為になるかもしれませんが、権威者や人気者の話は、「私欲がすけて見える」し、上から目線で鼻につく。
心穏やかになるどころか、逆にイライラしたり、「自分を卑下する」ことにもなる。
瀬戸内寂聴さんは、出家して尼僧侶になった人です。
それで、昔買った「禅の言葉」の本を思い出し、読み返してみました。
昔から伝承されている「禅の言葉」ですから、奥が深い。
社会の荒波に飲まれ、嫌な思いやつらい思いを経験した分、心に染みわたります。
無功徳
⇒ 善行に見返りなど求めない
照顧脚下(しょうこきゃっか)
⇒ 自分を顧みることを忘れぬように
和光同塵(わこうどうじん)
⇒ 苦しむ人には無心に手を差しのべる
木鶏鳴子夜(もっけいしやになく)
⇒ 無我無心であればこそ器も大きくなる
瓦を磨いて鏡となす
⇒ 結果ばかりを求めて行動するのをやめる
現在の心境で、心に刺さるものを挙げてみましたが、どの言葉も奥が深く、教訓とすべきものばかりです。
「禅の言葉」に触れると、私利私欲に執着したり、ひがみや妬みの心が薄れ、心がかるくなります。
心が沈んでいる人、動くに動けない人、自他を責める心が宿っている人は、一度「禅の言葉」に触れてみてください。
きれいな心になり、元気も出てきますから!