朝起きて庭に出ると、キンモクセイの甘い香りが漂っている。
毎年のことだが、なぜか懐かしい気持ちにさせてくれる香りだ。
小さい頃から匂っているはずであるが、それがキンモクセイの香りだと分かったのは、大学時代、京都の「上賀茂神社」を参拝した時だ。
あの頃は、特に何をしていたわけでもないが、何の不安も悩みもなかったのかもしれない。
心に余裕があったせいか、キンモクセイの秋の甘い香りに、しばらく佇んでいた。
個人的には、数ある花の中で、このキンモクセイの香りが一番好きだ。
ただ、写真を撮っていて感じたことだが、キンモクセイの花に可憐さはない。
桜や薔薇のように、目で見て楽しむものではない。
それでも、この香りは最高である。
庭に植えてあるイチゴも、花は観賞用ではないが、この花から美味しい実がなる。
植物それぞれが、個性を生かして、「五感(視・聴・嗅・味・触)」に響きわたる幸せを運んでくれる。
それは、一年のうちのほんの一瞬の期間であるが、それぞれがその存在感を発揮している。
その一瞬のために、厳しい暑さ寒さに耐え忍んで。
仕事で個性を生かす!
仕事において、「個性」や「特技」を生かせる人は幸せだろう。
ほとんどの人は、上から言われるがままに、「これ意味あんの?」と思うような仕事でもやらされる。
「個性」や「特技」を生かせることができる人は、「それだけやればいい」という特権が与えられる。
年齢に比例して役職が上がっても、同じ業務の延長線上のことで、勝手知っている分、さぞかし楽であろう。
役職が上がれば責任も伴ってくるし、時代に沿った指導も必要になってくるが、何よりもやり甲斐があるし、周りも評価してくれる。
コマのように「言いように使われる」その他大勢にとっては、「隣の芝生は青く見える」ではないが、羨ましい限りである。
一方で、その境遇にあぐらをかき、それだけやってチヤホヤされる者に、ヤッカミに似た感情を抱く者がいることも事実だ。
どうでもいい事や面倒くさい事は免除され、その皺寄せが「その他の者に回ってくる」のだから、そりゃ誰だっておもしろくない。
中には、特権意識丸出しで、「雑務はお前らの仕事」と言わんばかりに振る舞う奴がいる。
同じ同志でありながら、上から目線で「人を小ばかにした態度」を取る奴もいる。
それでも、上からは何も言われず、さらには評価されるんだから、これほど良いものはない。
「慢心」なのか、そもそも「人間性が悪い」のかわからないが、そういう奴らは放っておけばいい。
そんな奴らのことでイライラしたり、グダグダ陰口を叩いても仕方がないことだ。
昔から言われるとおり、「芸は身を助ける」。
自らが、「個性」や「特技」を生かせるようにすればいいだけだ。
「能ある鷹は爪を隠す」というが、自分も周りもウインウインになる個性や特技は、フルに発揮すべきだ。
植物のように、「五感に響く個性」を見つけ、それを極めて仕事に生かしましょう!
個性を生かそう!
「私は何もできない」「何も持っていない」と言う人がいます。
そんなことはありません。
秘めた才能に目覚め、それに磨きをかけましょう!