仕事編

AIにお任せしたら?!

人が人を評価するというのは難しい。

なぜなら、そこに「感情」が入るからだ。

昨年M1チャンピオンになった錦鯉の長谷川さん(50歳)のように、審査(評価)されて優勝した場合は感動的であるが、世間一般では50歳を超えて評価される側でいるというのは、おもしろくないだろう。

この評価によって、昇進、昇給、ポスト等が変わってくるし、何より矜持がある。

ファミリー企業(同族会社)でもないところでは、「同レベルの頭」で同じ頃に入社した者も、何年か経つと役職(出世)に差がついてくる。

人事権を持つ役職まで上り詰めた者が、同期や先輩をつかまえて「あーだこーだ」と評価するのは、「大したこともないバカが何様のつもりだ」と思うこともあるだろう。

なぜこんな話になったかと言うと、2021年度のJRA賞 で、ちょっとしたニュースがあったからだ(2022.1.11 JRA賞発表)。

JRA中央競馬界では、昨年活躍した競走馬部門において最優秀の年度代表馬を筆頭に、部門別(馬齢、牡牝、短距離・ダート等)の表彰をしている。

ここで物議を醸したのが、昨年の米国GⅠブリーダーズカップを制したマルシュロレーヌが、部門賞(最優秀ダートホース)はともかく「特別賞」にも選出されなかったことだ。

特別賞は、特筆すべき戦績を残したにも関わらず、他馬との比較で部門賞を逃した馬に与えられることが多いとされる。

競走馬の部門賞は、中央競馬の報道に携わる記者らの投票で選出されるが、特別賞は、受賞馬選考委員会内で議論して推薦されるものである。

マルシュロレーヌは、 米国GⅠ「ブリーダーズカップ」 を優勝した。

これは、日本馬として初めて米国のダートGⅠを制した(海外ダートGⅠ初制覇でもある)もので、相当な偉業を達成したわけであるが、それでも「特別賞」に選出されなかったということだ。

過去の特別賞には、強力なライバル(戦績上位)がいて部門賞を受賞できなかった名馬(オグリキャップ、サイレンススズカ、スペシャルウィーク、モーリス、クロノジェネシスなど)が名を連ねている。

マルシュロレーヌが、過去に特別賞に選ばれた名馬ほどの戦績を残していないということか?と言うのが、波紋を広げた要因だ。

私はマルシュロレーヌが優勝したブリーダーズカップの馬券を買っていないし、レースすら観ていないので、この件についてとやかく言うことはない。

米国で偉業を成し遂げたマルシュロレーヌが、「可哀想」だとは思うけれど…。

ただ、冒頭で書いた「人が人を評価する」という疎ましいことが頭に浮かんでしまった。

まもなく冬季オリンピック(2/4~)が開幕するが、オリンピックの選考等であっても「人の感情」が絡むものは不公平感が付きまとう。

好き嫌いの感情で評価するのは最低であるが、皆平等に評価するというのは難しいことだ。

AI時代が到来し、現在将棋界で五冠を目指している藤井聡太四冠AIを活用して研究している。

今は社内の心理テストで、性格から始まり忠誠心、協調性、規範意識、ストレス度合いといったあらゆるものが診断され、全てデータベースできる。

知識を問う試験や実績等もデータに現れる中で、人が人を評価する必要性があるのだろうか?

好き嫌い義理人情といった感情に加え、しがらみ利権等が絡むから、人が下した評価や施策はアンフェアなものになる。

国会でやっているコロナ対策の議論も、これまでのデータを集めてAIに任せたらいいのに!と思ってしまう。

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