相手を思いのままに動かす、もっと言えば支配する要素として「恐怖」「利益」「情」がある。
人として、一番いいのは「情」であろう。
「この人のためなら」と動いてくれれば、これほどありがたいことはない。
「利益」も有効ではある。
人間誰しも弱い生き物であり、欲には目がくらむ。
金、物、名誉(地位・ポスト)、これを与えられたり、ちらつかされたりすれば、忠犬のように動くだろう。
だが、今の時代、善であろうと悪であろうと、「恐怖」が人を動かす(支配する)原動力となっている。
逆に、「情」は、もっとも人を動かすことができないアイテムになっている。
昔は「情」が一番と疑いもしなかったが、今はそれぞれ面倒な主従関係を好まず、みんなドライな関係を望んでいる。
上司と部下、先輩後輩などいうものは、今や鬱陶しいものでしかない。
「情」が薄れ、世知辛い世の中において、ビジネスに私情を挟むことは、デメリットがあまりにも多すぎる。
それは、「出世」にも大きく影響する。
デメリット
- 嫌いな者と口も利かない状況で、仕事の生産性があがらない
- 情けをかけて同僚・部下を守ることで、共倒れになる
- 失敗しても助けてもらえない。保身のために情は消え去り、簡単に切られる
- 情をかけていた相手に簡単に裏切られる
- 偏った者に情をかけることで周りから反発を買う
- 結果的に「出世」できない
ビジネスに私情を挟むことは、その分、時間もエネルギーも使うし、周囲との軋轢を生む要因にもなる。
何より、裏切られることが当たり前の時代である。
見返りは求めていないにしても、裏切られると心が折れる。
そんな思いをしないためにも、仕事上では、部内・部外の人に極端に深い「情」はかけないことだ。
特に、部外の人に情をかけると、会社の生産性は必ず落ちる。
非情に徹して成果を上げる者もいるが、人が良くて情に厚い者は、良心の呵責に苛まれることになる。
情をかけず、クールにやるのが一番だ。
ビジネスに私情を挟むな!
騙すより騙される方がいい。裏切られても信じたい。
そんな人は、情が厚い、心優しき人ですよね。
どんな結果になっても、へこたれない強靭なハートでいましょう!