侘助(わびすけ)という花をご存じだろうか?
私もつい最近知ったばかりであるが、椿(ツバキ)の一種である。
神社を参拝していた時に、見知らぬ女性が、境内に咲いている「侘助」について説明してくれた。
よくある椿より、花びらの大きさが小さくてかわいい。
家に帰って、侘助について調べてみた。
侘助は、ヤブツバキと他の種との雑種と言われている
一重、猪口咲きの小さな花が特徴である
京都の寺院などに、古木が多くある
侘助は江戸時代に朝鮮出兵の際に持ち帰られたものとされ、千利休に仕えた侘助という人物が世話をしたので、この名前になったと言われている
「神社にあるということは、縁起が良いのですか?」
そう尋ねたところ、その女性は
良いですよ!
椿は縁起が良いのですよ
椿は、花がぽとりと落ちるから、縁起が悪いと言う人もいますが、どんな花でも散るでしょう!?
椿は、昔から縁起が良いと言われて、庭木にされているのですよ
この侘助も、寒い中、健気に可愛らしく咲いていて、いいでしょう!?
と教えてくれた。
さらに椿(ツバキ)について調べてみると、
元々椿は、最高の吉祥木として、平安時代の貴族の間で「高貴な花」「聖なる花」として扱われていた
一方で、江戸時代の武士の間では、花が首からぽとりと落ちる様を見て、縁起が悪い花と扱われている
花が丸ごと落ちる様子が、打ち首を連想させ縁起が悪いという説もあるが、これはサザンカを売り出そうとしたときに、椿の人気にケチをつけようとして、生産者が流布したものとされている
落馬を連想することから、競走馬や馬術競技馬の名前に「ツバキ」は使われない
実は、椿(ツバキ)は「厄除け」の意味もある
源氏物語のなかに、蹴鞠(けまり)の穢れ(けがれ)を祓うため、椿餅を食する場面がある
本来の意味合いは、「永遠の美」「気取らない美しさ」「申し分のない魅力」というもので、縁起の悪い意味は一つもない
梅が中国から渡来する前は、松竹梅ではなく「松竹椿」と言われていたほど、椿は縁起のいい花である
私も椿について誤解していた。
椿は、「縁起がいい」と分かったので良かった!
神社で縁起のいい侘助(椿)の花を見れたのだから、とても幸運である!